Nara Akira http://www.sunda-wind.net
Facebook Nara Akiraで、当地の関心ある人には伝わっていますので見易く日本語だけとします。
(wikipediaから作成)
アトランティスは、古代ギリシアの哲学者プラトンが著書対話篇の『ティマイオス』[1]及び『クリティアス』[2]の中でエジプトの神官が語った話としてかなり詳細に記述した、大陸と呼べるほどの大きさを持った島と、沢山の象もいる豊かな環境に恵まれて繁栄した王国のことである。強大な海軍力を背景に世界の覇権を握ろうと地中海の植民地を足掛かりにギリシャ連合軍と戦ったが敗れた。
そして、勝ったギリシャ兵士は地震と洪水により一昼夜で地中に没し、アトランティス本国もその邪悪と堕落がゼウスの怒りに触れて同様に海中に沈められた(11,600年前頃)とされている。
さて、
アトランティック オーシャン大西洋の大陸地が現代地質学により明確に否定され、急速に関心が薄れてオカルト話題化していく中、これまで此処があのアランティスと主張している場所は下図のとおりです。
(Dhani Irwanto資料から。)
しかし、それぞれが一部の理屈を展開しているものの、①前述のアトランティスの状況と②世界の学者が一致して、存在するなら赤道付近という見方により、一瞬にして否定されるものが殆どです。(それでもアトランティス土産を売っている観光地もありますが。)
因みに、どうして南極が?と思われるかもしれませんが、地球史においては地軸逆転により米フロリダが北極であった時代もあり、また、中世の人が知りえない南極氷下の地形が描かれた時代の地図が見つかったという主張などによるものです。
世界の学者に評価が高いアリストテレスが、プラトン話は創作だと言ったと伝わっていることも影響していますが、アリストテレスが他の人の批評をしたことが誤解されたのだという説もあります。
プラトンが、9,000年前の話というのは900年前の間違いなのだなどという諸説は、日本の邪馬台国論争を思わせる賑やかさです。
以上のようなことから、まともな学者さんはアトランティス問題を「A」の字(あたかもあのホーソーンの「緋文字」)と呼んで近づきませんし、素晴らしいシンガポールの紀伊国屋(殆どが英書)もAtlantisは、歴史コーナーではなくスピリチュアル、オカルトのコーナーにひっそりです。
私が、アトランティスに再び光をと考える一番の理由は、世界の学者さんが教科書に載っていないパンカル半島とその歴史を十分に他と関連づけて理解していないと考えるからです。
そして、プラトンの話の原点は、アテナイの政治家ソロンが知の殿堂エジプトのサイスの神官から伝え聞いた話ですが、エジプトの先史は、最近のスフィンクス見直し説など未だ十分解明されていない奥深さがあり重要と考えるからでもあります。
中でも注目されるのは、女性ファラオHatshepsutなどが宝物を得た地”Punt”は、ヒエログリフにはっきり記され歴史と確定しており、東方、南方と見られて学者はエチオピア地域、ソマリアなどを探していますが、全く納得し得るものを見つけられていません。
場所?マークの史的重要地域です。
(ソロン、プラトンとアリストテレスの違いは、この重要なエジプト体験の違いと私は考えています。)
大陸と呼べるほどの大きさを持った島、パンカル半島は候補No.1、他に匹敵するものはないと考えています。なお、下図のアジアは小アジアの理解で、アトランティスの大きさはインドのほぼ2倍というのが研究者認識です。
プラトンが作中のCritiusに語らせている「不思議だが、真実だ。」は、どう理解すべきでしょう。
真実だは、少なくともエジプト神官が語り、ソロンからクリティアス、プラトンまで知るところとなった語り伝えは真実だというのが私の理解です。(創作論者は、それがプラトンの「高貴な技法」と解していますが。)
不思議だがは、ソロンがエジプト神官から聞いた話が、その当時の9,000年前(11,600年前)という大昔のことだからか、喧嘩両成敗ではないのに優れて正しく勝利したギリシャ兵士が地中に沈んでるからか、何でしょう。
エジプト、マヤ、アッカドその他、古代のカレンダー観は、9,000年前を十分に視野に収めていることは世界的に理解されています。
そして、実は当地などの一部の(まともな)学者さんが再びアトランティスに注目している重要な点が、このギリシャも沈んでいることです(正しい勝者が何故?そんな創作はあるのか?)。しかもプラトン話の11,600年前頃は、更新世から完新世へという現代科学の地球の大変動期にぴったり附合しているからです。
すなわち、隕石の地球衝突で6,000万年前頃、恐竜が絶滅したことは現代科学の理解ですが、プラトン話の時代にギリシャもアトランティスも沈むような地球規模のカタストロフィーがあったのではないか?
エジプト神官やプラトンが全く知りえない現代科学の定める世転期に、しかも遥かな昔に話が附合しているのはなぜか?偶然ではありえない。
東北大震災以降、注目されだした地球規模のカタストロフィー研究という現代科学の最先端にアトランティスが浮上してきているのです!!
以上、現代アトランティス研究の要点と考えます。
次回は、プラトンの記述の全てを対象としたアトランティスに否定的な論などについて、どう考えるべきか吸収すべきものは無いかみていきます。