「先生、ずっと大昔は北京あたりと中ジャワにしか
人は住んでいなかったんですか?」
「人と言うより、正しくは類人猿、話は原人についてだね。
そりゃ、ベトナムやタイやあっちこっちにもいただろうね~。
西ジャワにもね。
当時は、今の南シナ海、まあ南シナ湖を囲んで正にASEAN諸国
や台湾などの地域が、みんな陸続きだったからね。」
「じゃ、どうして教科書にそう書いてないの?
なのに、先生はどうして分かるの?」
「他のとこは証拠が見つかってないんで、書けないのさ。
証拠が見つかるってのは大変なことなんだよ。
先生が言ったのは、ま、大人のジョーシキってやつだね。」
注;当時は(今も)、10万年くらいの周期で寒冷乾燥と温暖湿潤を繰り返していました。寒くなれば広域に氷河が形成されて海水面が低下し陸地が現れ、逆に暖かくなれば氷河が融け雨も多く降り、大量の真水が海水面を上昇させ時に大洪水を起こし、これらは地震や火山噴火にも影響したとみられます。
南シナ湖 時代
現生人類アジアの楽園・スンダランド時代
一般的には、寒くなれば北から動物も人も大量に南下し、暖かくなれば北上することを繰り返していたことでしょう。いつの時も環境に恵まれていた(災害を除き)アジアの楽園は、混じり合いと動きの賑やかなことであったでしょう。現在は、南シナ湖あたりが騒々しいようです。
「ふ~ん。ところで、向こうの建物の教室の前に白髪のひげの
おじいさんがアッカンベーしてるポスターが貼ってあったけど、
あれ何ですか?」
「あれか。もともとあっちの建物は、風呂入ったら湯がこぼれ
ちゃたとか、リンゴが丁度落ちるとこを見たとか、たわいもない
ことで大騒ぎしてきてるんだ。
一寸前は、光が曲がる~なんてわけのわかんないことを言い出す
やつがいて救急車を呼ぼうかってなったが、その必要はなさそう
だとなり、むしろ今は見直され落ち着いてるらしい。それだろう。」
「なんか、大昔好き人間でジャワへ行った人が洞窟が無い、洞窟が
無いって騒いで連絡してきてるらしいですよ。」
「ああ、聞いた。家の人たちは大丈夫です、心配要りませんって
言ってるらしい。
いろんなのが居るからね。宇宙は爆発だ!なんて岡本太郎みたい
のもいて、学部が崩れると職員会議で話が出てた。
あっちは、ま、玉石コンコウってとこか、中にはほんとに
オカシなのもいるかもだからね。あまり近づかない方がいい。
君もぼんやり空なんか見てないで、早く宿題やっておカアさん
をイラつかせない方がいいよ。」
「はい、分かりました。」
(写真図表は、ジャワ原人博物館から)