約2万年前(祖代末期)の沖縄・港川人のDNAが、現代にまで繋がることが分析で分かったようです(13日付の科学誌サイエンティフィック・リポーツ、総合研究大学院大、東邦大などのチーム)。
総研大の五條堀淳講師(自然人類学)は、日本列島のヒトの集団は、(祖代)・旧石器時代から現代に至るまで、遺伝的につながっていそうだと発言しており、これは、2.7万年前(祖代後半期)の石垣島人と共に、港川人も祖代を代表することになります。このことによって、図左下 1. 祖代始まりの北部九州への渡海と列島中への拡がり(北海道への北上と沖縄への南下)、2.現在を思わせる関東甲信越の連接と賑わい、3.北海道の雪と寒気に適応した拡がりという動態、図右 世界人類史における日本のポジション、北海道からの北上継続による「最初のアメリカ人」関りの可能性などが見えてきますし、 年表 の前期・後半期・末期という区分も出来ています。
1万件を超える旧石器遺跡の発掘と分析で明らかになっている暮らしぶりに係る豊富な内容は世界に類なく、北部九州への渡海、伊豆の海の行き来の造舟・操舟、磨製石器、環状キャンプ、陥し穴猟、釣り針など先史考古学の金メダル級の誇るべき内容が既にかなり分かっています。祖代・縄文時代が93%期間という日本文化の基層で、その後代への影響は大で重要です。もう、よく分かっていないからの言い訳は無用です、科学とは仮説を提示し前進を図るモノ、出版界は一気通貫となった今は、ゼロ扱いの祖代の特集を。子供に教え、オリンピックの世界に発信を。