世界が期待しているのは、特に始まり「祖代」の北海道の状況です。メキシコの大学により北中部高地の洞窟遺跡が研究され、2千個の石器の年代分析で3万年を超える古さ(これまでは北米1.6万年前)が科学誌Natureに発表されて、世界の史界を驚かせ疑義・反論も出て論議を呼んでいます。下図右のように、一応 既に 北海道からメキシコの方への沿岸ルートは発表されています。
共著者で北米の遺跡資料も併せて検討した英オックスフォード大の研究者は、いずれにしても最初の北米大陸への人類の進入はこれまで考えられてきた時代よりもずっと古いとしています。DNA分析の専門家からのそんなに古くないと言う主張に対しては、現存のDNAに反映することなく消えたのではとしています。DNAのみならず、考古学的に北太平洋の遺跡・遺物は、3万年前当時であれば海水面が数十mは上昇しており、沿岸の痕跡は発見できず、1.6万年以前の遺跡は発見できていません(内陸は高さkmの厚い氷床)。しかし、3.8万年前には祖人・伊豆Proto-Japanese Izuが、良質の黒耀石を求めて東京諸島・神津恩馳島に10数km以上の海をフネで行き来していたことが、恩馳島原産地の石が年代分析されて分かっています。
3.x~3万年前には北海道に進出していましたので、北海道からベーリング地峡に「登山」し、食豊かな昆布ハイウェイを北上し、生物の鏡面対称性がある向こうのアメリカ新大陸側へ「下山」したと考えれば、この発表も一応有り得ることと理解できます。問題は、日本側が全くこれらのことに関して世界に反応していないことです。欧米の多くの研究者は、余りの古さにトンデモ無いが先にているかもしれません。何しろ、普通に考えれば期待のシベリア側は、しっかりしたバイカル湖地域の遺跡がせいぜい2万数千年であり、北極海側のRHSレナ遺跡は3.2万年前と言われますが一時的に使用されたものとみられていますから何とも理解できないでしょう。そもそもベーリング地峡地域に出て来た狩猟族が、厳しい北の海に出たからと言って、即フネを操って行動し生活しうるものか(アレウト人や北千島人の行動に比し)疑問もあります。
関わる日本は、スルーは許されず、状況を発言して参加せねばなりません。始り祖代における伊豆や北海道の状況を更に研究・発信して世界に貢献することが求められており、学界は意識を新たにまずは子供に教え、世界に発信し、共同研究を企画せねばなりません。