(東京・札幌五輪) 最初のアメリカ人、新旧の2ルート、2層性か?!

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考古人類学の雄である米国のテキサス大学が、アフリカ発の現生人類の女性で伝わるミトコンドリアDNAの移住図に、興味深い最終氷期最寒期(LGM、2.5~1.9万年前)の氷床線を入れて公表しています(http:2007現在確認できず)。この線以前の時代となると違う状況も考えられるものの、歴史理解の有力な状況が分かります。

そこからは、左図の東南アジアのスンダランド原郷が、日本列島への北上が示され、また、沿岸と内陸の2つのルートが分かり、重要なことは氷床線と併せて考えれば、沿岸ルートが先で、 内陸ルートは、 氷床が融けてからの後発で入って来たことが分かります。即ち、2ルートと新旧の 2層性です。テキサス大の資料時期では、はっきり言えないと考えたためか沿岸ルートは米本土に入った所で止まっていますが、その後、内陸の氷床が融けた「無氷回廊」開通頃の南米チリのモンテ・ヴェルデ遺跡や未だ開通していない時代の北米1.6万年頃の遺跡が続々と発見され、左図太平洋東側赤点線の沿岸ルートで拡がったものと考えられます。

このようなことは、前回まで考察した痕跡を追える、青森~アンカレジ沿岸ルートの実在性や人々の新旧2層性とも合っており、新たな視点で双方を観ればそれぞれが実に納得の内容と理解できます。氷床線以前の古い時代状況は有り得るものの、ともかく世界人類史の観点で、祖人・北海道Proto-Japanese Hokkaidoと北海道始り史、「最初のアメリカ人」との関りなどが、極めて重要です。東京・札幌オリンピックがこの状況を全く知らせずに、鎌倉時代に入って来たアイヌを過剰に持ち上げ、他方、学術辞典がこれらの内容を全く採り挙げないという、両者の世界からの「周回遅れ」は酷過ぎます。ともかく子供に教え世界に発信し、関係諸国の協同研究で更に明らかにすべきです。

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