前回の左図北上を続けた場合の最初のアメリカ人問題です。右図北西アメリカ合衆国のコロンビア川を遡ったクーパーズフェリー遺跡(16,560~15,280年前)は、「最初のアメリカ人」論議の定説を覆し、太平洋岸から入って来たという新説に導きました。
そして、発掘に当たった研究者は、図下部の英文のように、石器の類似性から
候補として 日本・北海道、あるいはその文化の影響範囲の所からの者かも知れないという見方を示しました。同僚には異論もありますので、今後の更なる蓄積を待つ必要があるにしても、サイエンス誌への発表で世界の学界の認識が生まれているのに、肝心の日本・北海道での認識は不十分であり、まして子供に教えられていません。特に、この時代となれば2代目の縄文人はムリですし、まして鎌倉時代からのアイヌは全く問題外の”先住“誤解です。米国研究者も北海道で人骨が発見されていないことを指摘していますが、かなり発見されている道内の旧石器遺跡・遺物は熊や北キツネのモノではあり得ませんから、北上を続けてベーリング地峡に至る否定されるべき要素のない、海の民系の日本祖人・北海道Proto-Japanese Hokkaidoとその時代の状況を世界の議論の俎上に発信し、子供にもしっかり教えねばなりません。そして、この始まり時代の遺跡・遺物こそ文化予算を投じて明らかにし、保護もしていく必要があります。貴重な局部磨製石器が、オークションで3千円で売られているなどは大恥です。