何故、世界の学界の「最初のアメリカ人」論議オリンピックに参加していないのか?

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日本人とは、「日本人のルーツは?に強い関心を示す者たち」と言われています。そして、巷間の書籍や博物館は、第1図のような複数の赤内陸ルートからを示していますが、①黄色の沿岸ルートで「北東ア平野」沿岸を北上して「曙海」のほとりから舟で渡って、列島を北海道にまで北上とはっきり図示したものは無く、このために世界的にもこれを図示したモノはまず見ません。1万件を超える我が国の旧石器遺跡の検討から導かれるのにです。

ところが、赤ルートは、アフリカを出た現生人類がどうやってそれぞれの小赤〇にやって来たのかと問えば、内陸の遺跡が黄色ルートから河川を遡行したことも考慮すると、実は日本始まりの検討に値する古い足取りの考古学的な裏付けが辿れず、答えに窮します。北ルート樺太から入って来たと図示されるので、②北海道から外に「出ない」ため、「最初のアメリカ人」論議とは無縁となっているのです。まして北海道~樺太~沿海州という「日本祖人」の北上などまるで考えられていませんから、沿海州の遠軽白滝・黒耀石も単に交易で済まされています。更に、日本人のルーツに触れた高名な学者の一般書も③縄文人は、ということですから、「最初のアメリカ人」は1.7万年前以前に来たという最新説の議論には、日本学界諸説で最も早く縄文人を登場させるもので1.65万年前ですから、全くお呼びでないのです(世界に誤解の多いアイヌは、鎌倉時代からで論外)。

即ち、単に旧石器時代(後期)と記述する(しかも世界とは期間を異にする)だけのことで、「日本祖人」という祖先の、人の用語が無いところに思考は生まれないのです。日本の始まり歴史のこういう扱いですから、第2図、渡米の基礎となる北海道史はどういう事なのかという重要問題にも関心が薄く、明治以来の欧米におけるアイヌは白人系という国連UNにも誤解の影響が及んでいる事も含めて、放置されていると言うべき残念な状況なのです。世界の学問的な重要課題オリンピックに参加もしていない現状は不適切であり、先生方は認識せず、子供たちが全くこういう現状を聞いてもいない事が問題です。東京オリンピックはスポーツの祭典ですが、世界の誤解を解きかつ正しく理解してもらう内外PRのチャンスなのです。


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