話題の武漢から、歴史に学ぶ。

カテゴリー: 最新情報

新型肺炎コロナウィルスが今問題ですが、そこは大河の揚子江・長江の中流域です。稲作は、かつては高地の雲南で始まったと言われた時期がありましたが、その後の河姆渡遺跡の発掘などから中・下流域でと修正されました。このことは、歴史の捉え方を教えてくれます。

即ち、西太平洋沿海原族は北上しただけでなく、河川を遡行もしたということです。高地で古い遺跡が発見されたからといって、人々の歴史が、上流から下流に展開していった訳ではない事例ということです。そのことは、上図のAの傍証でもあります。はっきり言って学界は、内陸部偏重です。日本人のルーツ研究の問題で、心しておかねばならないことを武漢が教えてくれています。高地少数民族で、武漢が原郷だと語り伝えている種族もいます。万年前の川傍・海辺の遺跡が発見されるのは容易なことでなく、流れが変わり海水面は上昇しますので。稲作の始まりが修正された事例は、揚子江・長江にとどまらないのです。また、一旦、河川を遡行して上がって行って、優れた文化が下って来る、下がってからということもあり得ます。インドネシア・パプアで、9000年前の農耕の痕跡が高地で発見されて最古と言われていますが、見つからないからといって中・下流、それ以外の地では無かったとはとても思えないのです。

↑トップへ