世界人類史の最後の「謎」とも言われる南北アメリカ新大陸への現生人類の移住問題は、「太平洋沿岸を舟で」が主流となっています。 コロンブスよりずっと早かったということで注目される大西洋方向からのSolutreans説もありますが、普通の学者さんは相手にしていません。さて、 ①北海道から北上か、②シベリアから東進か、③Beringiaで混合かなどであり、図の無氷回廊の開通問題やどんどん明らかになってきた遺跡の状況、特に北米16,000年前頃(最近ではアイダホ州、オレゴン州などでも)、南米チリ14,800年前頃の発見が大きいことです。
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遂にネットでは、有力候補として北海道が登場していますが、日本では学校で何も本件を教えられず、世界でも縄文Jomon、アイヌAinu(北海道大学のDNA分析で鎌倉時代以降)かという誤解が根強いです。3万年前からの北海道「日本祖人」の研究と発信は、①「伊豆海峡」を舟で行き来していた、②千島列島は次々に島が見えていたことなどを踏まえて、今や日本学会の世界に対する務めなのです。学校で教えて、若い人の世界での活躍に期待しましょう。
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