実は日本について考える時に、大陸に近い島々であった事から、4万年という大昔に遡って自分たちの歴史を概ね理解できるという驚くべきことが特色なのです。
そして、残された石器・遺跡の年代と拡がりから、その始まりが下図のようなものであった事です。
即ち、曙海の畔に至った人々のうち、舟を造り、渡海力のある人々が家族で北部九州に渡って来て北上・南下して行った歴史と考えられる事なのです。
海水面の上昇のために、多くの真の痕跡はあっても海中ですが。
注目すべきは、ほぼ1万年間で北海道にまで拡がりましたが、サンゴ礁の地から降雪寒冷の地にまで、そして四季に適応して主に水産物を食し暮らした人々は、似たような人だったことが重要です。
私たちは少し前まで、生魚を、海の雑草を好む変なヤツと世界では言われていました。
この最初の1万年間で基礎が作られ、その後は大陸の狩猟族の人々も交え、稲作も始まり、列島史が熟成していったように思います。
日本人、何と言っても、飛騨の山の中の人も生魚刺身と海藻は好んで食べますから、海辺・川辺が列島史始まりの基礎なのです。
(了)