マレーシアにおける金 正男の暗殺が分かり易い直接の引き金と言えるでしょう。実行犯2人の女性の国籍も実行された場所も意味合いを持っているものです。
4発の脅威度を増した北のミサイル発射、米韓演習、尖閣諸島海域での中国勢力の行動の活発化、シナ海への米空母機動艦隊の進出と東シナ海での海自との共同訓練、そして、何よりも韓国の大統領弾劾決定と混乱及び今後の大統領選挙戦の波乱含み、アジア情勢は、目の離せない燃え始めている状況になってきています。
現在、アジアは普通に見て、中国による周辺小国の占領抑圧、国際法を無視した力の誇示による南シナ海等での荒っぽい露骨な行動と北朝鮮の危険な核・ミサイル開発と実験、体制の不安定さが大きな2大特徴です。
(西村幸祐Facebookから)
この状況に対し、米国は南及び東シナ海への空母艦隊派遣、THAAD韓国配備に踏み切ってます。そして、北朝鮮による白昼のクワラルンプル空港での暗殺を契機に益々、国際無法への対応機運が盛り上がってきています。
仮にヒラリー大統領であったなら、現下のアジア情勢はどうであったろうか、どう推移して行くだろうか、それは我が国にとってどうだろうか、と言う意見が見られない、そして「解放」という視点が無いのが我が論壇、メディアの欠陥です。
冷戦の残滓への対応だと言う人もいます。確かに、朝鮮戦争、ベトナム戦争は冷戦対応であり、代理戦の色彩もある戦争でした。
アジア史の視点で見れば、その要素よりもご主人植民地主義者たちが支配した桎梏を多くの国が脱した先の大東亜戦争に次ぐ、共産独裁勢力による国際法無視の力の使用、威嚇抑圧といった地域を広く覆う不正からの「解放の闘い」と言えるでしょう。
言わば共産独裁の軍事勢力に対する国際法に基づく自由民主体制勢力の闘いという性格と見られます。
この共産独裁の軍事勢力は、地域に根づいているだけにご主人植民地主義者たちよりも或る意味において厄介で手強いです。
日本の被拉致者・メディア支局・多くの企業などが、いわば人質に取られているような状況での政戦経済の総合的な闘いです。
こういう視点から私は、アジアでは戦後に冷戦の代理的な戦争はありましたが、米中の大国を中心とした国際法秩序、自由民主体制という価値を巡る抑圧と軍事脅威からの解放のための大東亜地域における第2次の戦争と捉えています。
今回は闘いの意義も異なり、日本は主役でなくプレーヤーも先の第1次大東亜戦争とは様変わりです。
そして、冷・熱戦は、やはり地域の歴史的な特色である朝鮮半島をまず焦点として複雑な様相で始まりそうな気配ですので、推移によっては一衣帯水の我が国に火の粉が飛んで来るという極めて大きな影響が及びます。
我が国の態勢整備、国際連携と協力、そして何よりもまず国民の意識改革が求められていると考えます。
(了)