Nara Akira http://www.sunda-wind.net
Facebook Nara Akiraで、当地の関心ある人には伝わっていますので見易く日本語だけとします。
当ホームページでは、現生人類が出アフリカを果たし、アメリカへの展開後の間もないころと考えられる南米アマゾン3部族といわば出発地である下図点線地域のこれも3種族がどこよりもDNAが近いということから、パンカルPangkal(元々のの意)人・地域と名づけ認識しました。
その中で、地積、植生、河川の多さがもたらす人口などから、中心はSundalandと呼ばれてきた地域になりますが、地形の特質はアジア大陸から突き出た大きな半島であり、前述のパンカルの名を生かしてパンカル半島と名づけ認識しました。
この大半島は、最終氷期が終わって極や山岳高地の氷が融けて海水面が上昇するに伴い海浜陸地が沈んで行き、更新世末期(11,500年前頃)には急激な海面上昇等があったことから、上図のように半島の中央部ではかなり陸地が失われています。
そして、7,000年前頃には過半が海に沈んで現在の群島状況に至りましたが、現代科学が解明したところでは、現生人類史上これ程の大陸地が海の下に沈んだ例は他に全く有りません。
このことが、11,600年前頃、海に沈んだというプラトン対話篇の”Atlantis”を新たに呼び覚ましました。それは、プラトンがAtlantisはリビアと(小)アジアくらいと記述し、パンカル半島がインドの2倍と言われ附合するからでもあります。
Atlantisは、プラトンの著述後から人々の関心を集め、あのコロンブスなども期待を持って船出し探していますが、万巻の書を重ねた近現代の盛り上がりも、Atlantic Ocean大西洋にそのような沈んだ大陸地は無いという現代科学のご託宣で急速にしぼんでいます。
今では、Atlantis話は、「A」の字と囁かれまともな学者は採り上げない対象になっています。もともとプラトンの弟子のアリストテレスが、あれは創作だと言ったという話が根強く伝わっていた事情もあります。
しかし、恐竜絶滅の事情から最近の驚きのギョベクリ・テペ遺跡の発見(10,000年BC前後の狩猟採集民による大規模多数の巨石物と彫像など)などにより、プラトンの”Atlantis”は、少なくともまともな研究対象であると考えます。(細部は次回、説明)
プラトン当時の人々の世界認識を時代ははるかに下ったコロンブスの出発時の認識を参考にして、世界の海をAtlantic Oceanに、アメリカを認識せず対話篇”Atlantis”をまとめますと下図のようになり、距離を別にすれば理解しうるものです(コロンブスは、日本も認識しています)。
つまり、11,600年前頃のAtlantisを話題にしたプラトンのイメージは、Atlantisの奥がぼ~とした、せいぜいがこのようなものでしたでしょう。
プラトン(エジプト神官の話)は、海軍力に優れたAtlantis勢力がギリシャ連合軍との戦いの前に既に着々と大陸(スペインなど)の一部、ヘラクレスの柱を入ってリビアの一部、エジプトまで、イタリア西のティレニア海域まで支配下におさめていると進出状況を記述しています。
さて、このプラトンの話の世界観と、現代科学が明らにしてきた当時の沈み始めた大陸を並べてみますと次のようになります。世界の学者は、プラトンの”Atlantis”が存在したとすればその描写から赤道付近の地域ということでその点は一致しています。
地中海の外、赤道付近、リビアと(小)アジアを足したくらい、沈んで今はない(過半)大陸地、動植物・鉱物その他の物も豊か、・・・パンカル半島はぴったりです。
そして、過半が沈んで行ったパンカル半島については、(英)Stephen Oppenheimerが詳細に論じ東のエデンと呼ぶ楽園、父祖の地、神の地という古くからの西の人々の抱いてきたイメージの対象地です。
プラトンの記述するAtlantisとエデンのパンカル半島は重なり合うものがあります。
今でも大西洋周辺でアトランティス発見かという話が時に出ますし、世界には、ここが沈んだあのアトランティスとお土産物も作って観光客を招いている所がありますが、現代科学からはパンカル半島以外にプラトンAtlantic Ocean のAtlantis候補地はない状況です。
他方、候補地たり得ない多くの所を論じて否定し結果としてプラトンの記述を全くの創作とする、未練を持って大西洋を探るし発見を騒ぐ、逆におとぎ話として楽しくファンタジーにする、「A」の字と烙印を押してまともな研究はしない、そもそも聞く耳をもたない、などの”Atlantis”を巡る諸状況があります。
私は残念に思っており、このテーマの中に参考とすべき歴史足り得るものを探したいと考えています。
それでは、パンカル半島がAtlantisとしますとエジプト神官、プラトンや言われればコロンブスも納得しますが、現代の学者は納得しない(したくない)かもしれない問題があります。この点の議論も次回以降とします。