AT THE SMITHSONIAN(December 28, 2021)で、昨年ニューメキシコで発見された2.3万年前の足跡について、①図4項目の解説が出ました。
1.最終氷期最寒期LGM前に来たのだろう、即ち、足跡が発見されたLGM時代は寒くて東部シベリアやベリンジアを移住していくのはムリと言う判断で、同じ見解の納得です。2.それまでの1.3万が実証で2万年前ということになったとするスミソニアン認定は重要で、事実として踏まえて今後諸説を考察することになります。そして、米大陸進入が数千年遡ったため、3.欧米学界を反映し、議論盛んな大型動物の絶滅問題について、人との共存の期間が長く、絶滅は進入狩猟族のせいではなかったと判断したことです(これは、気候環境派に凱歌が挙がったとされる重要なスミソニアン認定です)。述べられていませんが、「入って来たのは沿岸族で大型動物は狩猟しなかった」とする判断もできるのです。そして、4.大人と少年・子供の「分業」の可能性問題は、先史学者にとって重要な社会問題です。
他方、 慎重なためか、南米へは急行ではなかった、即ち移住は、ず~と牛歩の歩みだったという重要な事があります。これによりアジアからも厳しい環境を牛歩で来た状況であっただろうと思われますから、①寒さと②牛歩から、相対的に既に出ている北海道ルート(伊豆の海を行き来していた祖人の子孫による)の方が良そうですが、スミソニアンは触れていません。
これまで沈黙の日本学界 は、②図に関する国際共同研究を主導して深化させ、寄与することが求められているのです。(なお、これまで既述の発見足跡の時代2.3-2.1万年前、LGM2.6-2万年前に、修正します。判断内容の記述には変更有りません)