現生人類がアフリカを出たのが10~8万年前、南ルート、北ルート、欧州ルートで遂にはアメリカ新大陸にまで拡散しました。そして、人類の広域にわたる活動として、大航海時代 (15世紀半ばから17世紀半ば)やユーラシアのシルクロード交易の時代(紀元前2世紀から18世紀)など もありました。今、インド太平洋構想とか一帯一路とか言われていますが、南・北の拡散ルートの特色を理解することは重要です。

南はフネで海を越え海辺川辺にも馴染み魚介に米などを、北は降雪寒冷に適応し大小動物を狩猟し肉食・パンを特色とするのは今に受け継がれていて、かつ、その 両陣営の 勢力争いという厳しい時代に至っているのです。今、大統領選挙の米国は、内陸人で海洋国という特色を発揮してリードしていますが、 政権の政策がどうなっていくのか、分断は克服されるのか、注目されます。

人間より速く走る、跳ぶ、泳ぐ、・・・動物はいますが、餌が取れるわけもなく、ボスになれるわけもなく、女子が寄ってくれるわけもない、こんな写真のことを仕出かすのはいません。

動物と ヒトの 決定的に違う認知力は、かつては5万年前頃に爆発的に進化したという説から、今は遺物の発見などによって、もっと前( 少なくとも十数万
年前)からという漸進説に替わっています。さて、日本列島の我が祖先の始まりは、約4万年前に、当時の大陸・北東ア平野から、フネで家族が北部九州に渡ってきた日本祖人の拡がり(3万年前には今のように、沖縄~北海道、関東賑やか)です。

こんな大事なことを学校は子供に教えてくれない。やって来るお客さんに説明できる訳がない、あと300日です。Sunda-wind.net

欧米の混迷は、他山の石。日本が認識すべきは「移流」の時代であるということ。この成功、失敗が未来を決める。

実は生活文化、習俗が違う人との共生は容易な事ではなく、双方にとって不満と不幸になりがち。最初にしっかりと共生の在り方を納得合意しうる、win‐win政策を案出することが極めて重要で、 受け入れ 初めが肝心です。そして、実施に当たる機関をきちんと整備することですが、同一の国から来た人たちのリーダーを決め、自主自立・連帯責任をムリなく導入して、間接管理面を多くすることがポイントです。その「苗木」集団を育て、大きく移植する手法です。 質実剛健をモットーに、小さく生んで大きく育てる、 途上国若者の失業率を改善し人材育成を果たして、 双方にとって持続性ある真の国際交流にするのです。

我々はみ~んなアフリカ発の1種類の新人という親戚です。欧米先生は旧人好きで、その暮らしや特性を熱心に研究しており、最近では我々新人の中に数%以下のDNAが混じっている例も見つけ出しています。

かつて、旧人が日本列島にいたと騒ぎ、その熱気からかメディアでなく学会員による捏造まで残念ながら起こりました。日本は世界でも飛びぬけて大昔の遺跡の発見が多く、約4万年前の始まり日本祖代からの歴史がよく分かっている方です。今後、石器からもしかしたら人骨から、旧人が居たことが分かってもバカ騒ぎはやめましょう。チンプと我々の中間くらいの話ですから。万年の昔の遺跡・遺物を大切にしましょう。ピラミッドを隠している中国の習近平さんは何故か最近、考古学者にハッパを掛けてますし、韓国さんは何故か発見された前方後円墳を誤報だとして埋め戻していますが。

世界からお客さんがやって来る、改めて出アフリカのイブ仮説に基づく、世界の皆が「親戚」である事を認識しましょう。最新説から我々関連は、まず①南、北ルートで②ベーリング地峡・アメリカ新大陸に至り、その後、③ユーラシア北東部で降雪寒冷に適応して身体・DNAが変化した「モンゴロイド」が、拡散(南下東進)した大きくは2段階説となります。

この点で、初期の欧州人類学者が、①の人々を古モンゴロイドと呼称したのは不適切で、始まりの南方ルートは「インマレイド」と呼ぶべきです。今、問題は、アメリカ新大陸への人類の拡散時期について、3万年前説(英Oxford大学)が登場して、最初のアメリカ人Nativesは3~1.7」万年前頃のいつか、舟で北太平洋沿岸を入って来たと考えられる事です。

その時代は、 北米大陸を覆っていた氷床の1500kmに及ぶ「無氷回廊」陸路 は閉鎖中ですから、もはや、せいぜい1.4万年前頃にそこを通って入って来たのが最初とは、とても言えません。さて、A北海道 かBシベリアからかという事もさることながら、一旦、②の段階でベーリング地峡で数千年にわたり留まり、DNAが変化したという「滞留説」もあり論議をよんでいます。当時の沿岸の痕跡は、今は100m以上もある海底にあり、隆起した土地での調査をもってしても解明は容易でないです。従って、周辺の北海道や中米、南米であっても3~1.7万年前頃に関る考古遺跡は大変重要となります。世界最高レベルの発掘実績を誇る日本 の祖人・北海道Proto-Japanese Hokkaidoの暮らしの解明に対する 期待は大きいのです。子供にしっかり理解させましょう。

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家族が、造った舟で外洋を3~40km、北部九州に渡って来た認知力を有する祖先によって始まった日本祖代は、「原始」生活と言うより「自然共生」がふさわしいです。海水面が低下していましたので瀬戸内、東京湾は陸地でしたし、五島から隠岐までも陸地が拡がっていましたが、なんとこの図は実によいイメージ(大阪、京都、愛知はずっと後なので割引を)なのです。

始まりは左下、南方から曙海西方の北東ア平野の沿岸を北上し対馬(もしかしたら五島)に渡来し、曙海東岸を沖縄へ、また、大雪の降らなかった列島の東西から北上して行って北海道にまで、3万年前には拡がっていました。痕跡は見つけられませんが、海岸の魚貝・海藻を食した暮らしも表現されていますし。アルカリ性土壌のおかげで人骨が発見されて復元された、写真のような沖縄の祖先(石垣人、港川人の様 な老若男女 )が拡がっていたわけです。他に、当時の道具作りの宝物であった黒耀石の原産地である、八ヶ岳、伊豆の海を越えて行き来した神津恩馳島、遠軽白滝、隠岐、腰岳なども注目です。

最後に、北海道から北上を続けて行った先の今世界で話題の「最初のアメリカ人First Americans」という、 国際的な 問題です。

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それは日本祖人・北海道Proto-Japanese Hokkaidoが北上を継続して、北太平洋沿岸・「昆布ハイウェイKelp Highway」から 17,000年以前に、舟で入って行った、最初のアメリカ先住民の祖先の候補であるからなのです。 皆さん、島国だからなのです、万年の大昔をこんなに描けるなんて世界にないです。考古学者さんにも感謝です。 海外に発信しましょう、何よりも子供に教えましょう。

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米ルイスビル大が、人類が欧州西端ポルトガル大西洋岸に到達したのは4.1~3.8万年前だと発表(9月28日)しました。これは、アジアの東端である日本の北部九州到達と奇しくも正に同じ時期です。

現生人類はアフリカで誕生し、出アフリカそしてユーラシア到達地域からの「出立」で、人類の初期移住は、①南、②北、③欧州ルートがあり、移住速度が早かった南、寒冷への適応の北、ネアンデルタール旧人対応の欧州ルートという主な特色があります。今回の発表で、欧州ルートは、東南部ブルガリアに着いてからは2~3千年というスピードで西端に至ったそうですから初めがゆっくりだったのは旧人が居たからでしょうか? 逆に、北ルートは、必ずしも歩みがはっきりしませんが、アフリカ人にしては早かったとすれば、旧人から衣食住についてよく学び改善したのでは思わせます。

さて、日本祖人ですが、スンダランド~豪州へは学者を驚かせるスピードでしたが、考えれば緯度がアフリカ出発地域と同様ですから当然ともいえます。そして、スンダランドからの北上は、やはり天候気象、動植物相が違いますから期間を要し、海の越える事にも期間を要したのでしょう。北海道へは明らかに降雪寒冷環境変化への対応に期間を要したのでしょう。ここで日本ではこれまで無視されていますが、図のように北海道からの北上継続が時期的には南下より先で、かつ、世界人類史的には重要です。さて、北と南からベーリング地峡に向かいますが、現在、米臨海地域の最古の遺跡は1.5万年前です。

最近のOxford大の発表で、最初のアメリカ先住民は、3~1.7万年前からとぐ~んと幅が広がっていますが、沿岸から舟で、です。

北、南、いずれのルートか、各々がどのように関わっているのか、注目です。世界には良く知られていませんが、言語学的には、南ルート(元日本言語学会長 松本克己博士)なのです。

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巷間、日本史本が出ていますが、始まりの重要な時代はほとんど無視されています。物理学の方では、触われないダークマター・エネルギーに今、目が向いていますが、日本史は石器・土器に触われるのに、たいして関係ないと勝手に決めて語っていません。

問題は、例えば①~④に、勿論正答は期待しませんが、全く意見を言う気もなく問題意識もなく、92.5%を無視しても日本史が語れると傲慢に思っていることで、オリンピックで来るお客さんの質問に考えを言えず、楽しい学び合いの会話にならないことです。学生・生徒が、自分の意見を言えるようにしましょう。

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カリフォルニア大Fagan教授は名著で、左下図5.5万年前頃の事故ハプニングで生物の分布境界線を越えて始まったと考えられるスンダ~サフル航海から、先史時代の現生人類の各地における様子を伝えています。

特に厳しい環境の第1図アリューシャン列島における海の民アレウト族(遺跡は9千年前から)について環境、高度な操舟(父子)、流木・海獣トドの皮を使う造舟(北の海に適した性能)などについて語っていますが、残念ながら第2図日本祖人が、3.8万年前頃から、伊豆の海を黒耀石採取に「行き来」往復していた世界人類史の最古の航海活動については書かれていません。神津・恩馳島の古いその年代の黒耀石が、原産地特定分析で南関東・静岡で発見されているものの人骨もフネも遺物として発見されていないため、「謎」扱いなのでしょうか。当時は数十mの海水面低下で陸地が拡大し、北から分岐流があったとみられ、伊豆はカヌーの元になったともいわれる狩野のある優良木材産地でもあり磨製石器もありました。そして、何よりも島々が見えていて、効率的で容易な往復航海路案(赤点線)も考えられますから「謎」ではありません。オリンピックの機会に是非世界に広めましょう、勿論、教科書にもです。出来ましたら、城ケ崎・大島~神子元島・恩馳島の海域を開放して、太古をたどるカヌー航海や楽しめる競技を企画してもらいたいものです。

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