(メキシコ・イブに関する事実関係は、mailonlineを参考にしました。文責は、当サイトです。)
問題は、Harvard医科大が、南米アマゾンの古い3つの部族のDNAを分析した際の驚きから始まりました。
それらが、南米はもとより北米先住民、シベリアの民族とも似ておらず、豪・アボリジニ、ニューギニア、印・アンダマン諸島人などのSundaland(東南アジア)周辺地域の古い歴史のある人々と似ていると発表しました。
何処から来たのかと記者に聞かれ、苦笑いするばかり(東南アジアの者が植民地にしてたんじゃないの、www)でした。
というのは、南太平洋絶海のイースター島に人類が達したのが800年前程度のことで、ゼロが2つも違おうかというものですから、歴史的に南米なんて話のほかです。
東南アジアには、直路の太平洋横断説を主張する人もいますが、それも最終氷期の終わった後の寒戻りヤンガードゥリアス期後で完新世11,500年前頃を対象とする時期ですから、話が違います。
その後現生人類のアメリカ新大陸への進入は、定説のベーリング地峡から動物を追ってと言う事ではなく、北太平洋沿岸(ベーリング地峡部を含む)の「昆布ハイウェイ」沿いを舟で来たという認識になっています。
今回、なんと人骨が発掘されて実証されたメキシコのイブ(人骨発掘は80%)は、ユカタン半島の海面下380mくらいの水中洞窟で発見され、数年にわたり分析されていた素晴らしい標本です。
若い女性で20~25歳、身長140cmくらいだそうです。
ブラジル研究所の3D成形技術で顔像が作られました。
そして研究チームが、この13,600年前の人骨は、シベリア系ではなく東南アジア系だと言ったことが大変重要です。
つまり、イブと祖先は、①日本列島経由か、②東南アジアから直路で太平洋横断かとなりますが、此処でも頭を抱えてこの点に触れていません。
そんな時代に直路横断して来たと言えば頭が触れていると言われますし、おそらく日本列島~昆布ハイウェイのルートは、あまり意識に無いのかもしれません。
それともシベリア分類に含まれているのか?
いずれにしろ、これまで累次の当サイト諸報告の通り、これらは日本祖人の初渡米話、環太平洋の人類移動・移住MPOR説の一環であって、頭を抱える問題ではないのになあと思っています。
人類展開史ルートのリレーにおける重要な日本列島~アラスカ区間タイムについて、担任する日本学界の公式見解の早い発表が待たれます。
でないと、これらの重要な発見が否定あるいは無視されてしまいますから。
さて上の写真の3人、どう思われますか?
(了)