東大TVの世界現生人類移住史ルート図は、①日本列島に入った祖先が九州で止まっている(下図左上)のが、大問題です。
1万件の旧石器遺跡は、北海道に列島を北上し、九州から沖縄に南下したことをはっきり示しています。南北米の太平洋岸の最新の沿岸ルート説が折角認識されているのに、世界が注目する北・西太平洋の花綵(かさい、はなづな)列島ルートが無いのでは困ります。
今や、北海道からも千島列島へ北上した可能性(下図右上、前回説明)がありますので猶更です。
次に、日本(列島)史を論ずる際に、世界の人はもとより日本人もJomon、縄文と2代目からばかり論ずるのが大問題で、どんな会社でも初代創業から社史を記述します。中には、縄文人は何処から?と問う先生もいますが、2代目は日本列島に決まっています。また、江戸人と明治人も、世の中は大きく変わっていますが、人の中身はそんなに変わっていませんよね。世界の多くの国は4~1.65万年前頃のことなどそんなには分かっていませんが、幸いに島国日本は建設・発掘が多くそれが出来ているのです。書かないのはよく分かっていないからと言い訳されますが、豊富な旧石器遺跡は全く世界に類例なく、九州への渡海、石垣島人骨と屈葬、伊豆の海の行き来、磨製石器、環状キャンプ、陥し穴猟、釣り針などは先史考古学の金メダル級であり、縄文時代以前の日本始まり時代の事は、大昔としてはよく分かっている方なのです。つまり、説明できず議論しないのは、実は単に祖人Proro-Japanese、祖代という道具となる用語が無い だけ (明確な言語概念の無い者は、他に教えられず命令できない―欧州将軍名言)のことなのです(それとも隣国に遠慮しているのか?)。「後期旧石器時代人」なんて英語で見たことありませんし、世界は時代認識も多少異なっていますので、説明が大変です。そして、日本史は、祖代・縄文時代が93%の長い期間を占める基層ですから、人、文化・習俗・信仰など影響は大きく重要です。さあ、オリンピック、英語で始まり時代を説明し、世界の議論に参加して貢献を。子供に教え、日本が共同研究を主導し貢献を。