日本史は「約4万年前、九州からの始まり」でほぼ学界に異論がありません。縄文人の先代は、①旧石器時代人、②(後期)旧石器時代(後期)人、③先土器時代人、④無土器時代人、⑤(無名人)、などとなります。いずれも世界の歴史学者には笑われます。⑤は日本史の高名な学者が言っていて、「日本」は7世紀に出来たのでそれ以前に日本人などいないという屁理屈には、小学生も首をかしげる説です。①は世界的には約250万年前からで問題外、②は一見よさそうですが、世界の後期は3~1万年前ですので、約4万年前~縄文の日本と当然に合わないため、説明しないと誤解の元で煩わしく、③、④、は始まりに限りがないため全く不適切です。上記の事情から、問題は、「縄文人はどこから?」といった呆れる問い(2代目縄文人は列島生まれに決まっています)を学者が発し、北海道や東北北部、更には福岡や高知や各地の一部の地名は、アイヌが付けたのではという逆立ちした誤解などが生じています。
なお、始まりを38,000年前と尤もらしく言う説は、伊豆で見つかった現在最古の痕跡の年代を言っており、九州からの拡がりに要する当時の年月を考えれば、むしろはっきり誤りで、約4万年前の方が適切(時間がかかった北海道への拡がりは、32,000年前)です。
また、日本列島にはもっと前に人類が居たことが石器で分かるという説は、そうとしても旧人の可能性が高く、見つかれば騒ぎにはなりますが直系でない別の話です。欧米学界が、ネアンデルタールやデニソワ旧人に異様に関心が高いので影響されるでしょうが、現代70数億人の私たちの祖先は、あくまでアフリカ発の黒人なのであり、皆が親族なのです。欧米学者さん、アフリカを出てから今のEUに至った道筋の方こそ研究の重点にし、はっきり示してくださいな。さて、「吾輩は人である、名前はまだ無い」、と初代祖先が言っているのを放置しているのが学界です。縄文人の先代、私たちの始まりが分かっている祖先を「日本祖人」ときちんと認識するとその後がもっと良く見えて来ます。実は、始まりが分かっていて歴史が書けるなんて、世界を見渡してとても恵まれたスゴイことです。九州降臨の天皇陛下を戴く私たちの国のかたちと何の矛盾も無い、静かに誇るべき世界でも恵まれた民族なのです。