大槍を持って動物に襲いかかるヒゲもじゃで革パンツをはいた原始人と暮らしのイメージは、東亜では始まり時代の様子として誤解を招きます。
➀最新研究で、南方先住の「インマレイ」種族(欧州学者の命名の古モンゴロイド名称は不適切)と日本の祖人・縄文人とのDNAの近縁性が明らかになっています。
②生物相境界のウオーレス線で分岐した現生人類の豪への早い拡散は、100km筏渡海・暮らし振り(沿岸食)・世界最古の磨製石斧(日本はダントツの第2位)など、日本史に参考となる注目すべき諸点を示しています。
③生物相境界線沿いは豊富な実証痕跡がみられる遺跡の「銀座通り」であり、数度の渡海移住と洞窟絵の知的レベル(洞窟で舟絵も)など、注目です。
④時代を異にする3方向渡来図(黄矢印、巷間に見られる)は、世界に誤解を与える元です。日本史の始まりは、南方から北上して来た一方向性で、現生人類の約4万年前の北部九州への家族渡海と沖縄への南下、太平洋・日本海(大雪無し)両側からの北上による3.8万年前の伊豆の生業航海、青森・陸奥平野での東西合一と北海道への北上継続(その後の北海道犬も南方系)です。道内最古遺跡で実証されている道東祖人と「最初のアメリカ人」(ベリンジア進入は2.5万年以前)の「昆布ハイウェイ」Kelp Highway 移住による関わりの可能性は、祖代研のみならず既に一部米側の提唱もあり、今、世界的に注目です。
⑤アジア、アメリカの南方先住民の間の驚きの近縁性が実証され、万年前の太平洋の直路家族渡海は考えられませんから重要です。この点で、これまで無視されて来た「環太平洋言語圏」(松本克己元日本言語学会長)説に注目の光が当たっています。
教室に紹介して議論し研究を深め、世界に状況を発信です―日本祖代研究会(RGaPJ)