開国明治の皇国史観の縛りの中、コロボックルの語の使用で日本始まり時代の祖人Proto-Japaneseの真実を追求し、列島祖史観に至った先達は驚きであり、注目されるべきです。
人類アフリカ発やDNAなど想いもよりませんでしたが、Edward・モースの大森貝塚の遺物から発展させ、列島中の古遺跡の概要を把握し、その違いからアイヌを先行第1、後入第2に区分認識し、北千島への関心はカムチャッカからベーリング(オンキロン海岸族)、アラスカまでを視野におさめていました。近年発見された石垣島祖人が南方系、1万件を超える旧石器遺跡が示す約4万年前北部九州からの始まり時代の列島北上史、3.8万年前からの伊豆の海における黒耀石を求めた20km以上の神津恩馳島への行き来は「原始人」ではなく、残された隼人語のわずかな痕跡から窺がわれる南方マレー・インドネシア~長崎・鹿児島・沖縄~関東~北千島ルートンに至る海民性の言語痕跡や十勝と北陸の旧石器の類似性などから見ても、先達の仕事は、最新の現代を先導したかの様な驚くべき素晴らしいものでした。これらと、「最初のアメリカ人First Americans」に、北海道ルート・昆布ハイウェイ仮説を提唱する複数の米国学者の登場などを考えれば、現代の学界・日本学術会議と全国の子供・学生は、完全に周回遅れです。また、用語コロボックルに秘められた先人ご苦労の学問的な工夫も顧みずに、「おとぎ話」扱いで笑い飛ばして無視しているのは、余りに傲慢です。子供・学生にこれらのことも教え、世界に発信すべきです。